本当にスポーツ留学は必要か!!??
スポーツ留学と言っても、いろいろな形があります。スポーツを副次的な扱いにした留学もありますし、その道を極めようと決意して乗り込むスポーツ留学もあります。そうしたスポーツ留学を一まとめには語れない難しさはあるのですが、根本的な疑問を最初に考えておきましょう。そもそもスポーツ留学は本当に必要なのでしょうか?スポーツ留学をしなくても一流選手になっている日本人選手は各界にたくさんいます。高校野球からプロ野球へと入りメジャーリーガーになったイチロー選手や、Jリーグのユースからプロを経由して世界的名門チームに移籍したサッカーの香川真司選手、日本の小学校、中学校、高校を卒業し、日本国内で実力を磨き続けてプロになったゴルファーの石川遼選手のような例も普通にあります。
そもそもの疑問ですが、スポーツ留学は一流の選手になるために本当に必要なのでしょうか?
スポーツ留学は、スポーツ以外でも人生を変えてくれる
一流のスポーツ選手になりたいと思っている人からすれば、当然ですがスポーツ留学を経て一流の選手になりたいと思っているはずです。しかし、留学をすればその夢が叶うわけではありません。海外スポーツ留学へ行ったから一流選手になれるという保証は、残念ながら全くないという厳しい現実があります。チームマネジメントなど裏方の仕事でもいっしょです。
スポーツ留学には、残念ながら才能の無い選手を劇的に生まれ変わらせるほどの効果がありません。環境の変化が引き金となり、眠っている才能を呼び覚ます選手も中には存在しますが、才能が欠けている人を天才にするほどの効果はスポーツ留学にはないのです。
しかし、それでもスポーツ留学には意味があります。異国の地に身を置くという体験そのものが、その後の人生に大きく役立つからです。スポーツ留学をすると単純に、
- 1、 1人になれる
- 2、 異国の世界に触れられる
という効果があります。仮にその道のスポーツで才能が0でも、プロになれるほどの才能を持っていなくても、上述の経験だけは誰でも留学をするとできるのです。そしてその経験が、実は一番、後の人生で役立つ武器になるのです。
現代の日本なら、あらゆるスポーツの指導環境、練習環境が整っているので、わざわざ海外に出る必要は、昔ほどにはありません。日本で一流になれば、世界的にも十分通用する選手になれる可能性の方が高いのです。日本でやっていては世界的に通用できる選手になれないという競技は、モータースポーツや乗馬など一部の競技に限られてきています。
それでも若いうちから日本を飛び出し海外で1人になって異国の文化に触れれば、後の人生でその経験が財産になります。仮に目当てのスポーツで成功ができなくても、海外にスポーツ留学をしたという経験そのものが、後の人生で役に立つのです。その意味でスポーツ留学は非常に意義がある挑戦だと言えます。